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第四章・1

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投稿日時
2013-09-15 19:11:28

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猫乃 鈴

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 右の壁際には小さなタンス。そして左の壁の隅には小さく丸まった布団。その端をちらちらと炎が焼いていた。その丸みはちょうど子供一人分くらい。
「小夜っ!」
 東田は背広の上着を脱ぐと、布団を焼く炎を叩き消した。中からはぐったりとした小夜の姿が現れる。
「おい。しっかりしろ、おいっ!!」
 返事をしない小夜を上着で頭から包んで抱き上げる。すると、背後で天井が崩れ落ち窓を塞いだ。
 逃げ場をなくした煙が東田に向かい襲いかかる。

夢わたり ≪其の陸≫
第四章・1
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